noblesse oblige
戦争が終わった跡・・・残っているものは、そう希望。

「やっと終わったんだね・・・」
そういって、漸く自国へと戻ってくることができた。
私にはやるべき事がある。そう、私にしか出来ない何かがある。
noblesse oblige ノーブレスオブリージュ
一般的に財産、権力、社会的地位の保持には責任が伴うことをさすというが、
やれる事があるのにやらないのは罪と私は解釈している。
この数日、数ヶ月で起こった出来事は過去に無いくらいのダメージを自国に与えたのである。
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黒曜子がTLOと言うことでI=D工場などが破壊され、またその作成に関わった技術者も暗殺された。
その時点で自国は活力を失い、失業率が高くなっていた。
逆に旧ながみ藩国(現ながみ村)では農業がさかんで野菜丼の開発が成功したため、
食料の価値は上がり農家はある程度裕福な暮らしをしていた。
そんな中、3方向へと出撃しもちろん自国の人間は皆出兵していた。
自国に残っていたのは、PLACEの結城杏のみだった。その他の逗留ACEはどこに行ったのだろうか。
それは今現在でも分かりかねている。
そんな状況下でPC達のいる世界では新しい年を迎えていた。
新しい年を迎え、NWの民やACEにアンケートをとった。
その結果、NACとsilver vineを経営している私は、大きな組織『セプテントリオン』に命・心共に狙われているという情報を手にした。
さすがにその情報を聞いたときにはその後の動きは読めなかったが、ある程度の対応はしておくつもりであった。
その頃自国はPLACE結城杏を守るように黒の勢力がベースキャンプとして利用していた。
だが、セプテントリオンが仕掛けてきたのだ。命・心共に狙われているというのは分かっていた。
その数日後からもうすでに動いて来ていたのだ。
自国は低物理域となり、情報は途絶え、全てを天に任せるしかないと思っていた。
その時に、出兵していた人たちのうち自国を守るためと言って戻ってきてくれた部隊があった。
ただ・・・その敵の情報を知り、ああやっぱりな。と思ったのは私だけではなかっただろう。
セプテントリオンは情報を操作し、国を襲わせ、内乱とさせてそこに商売を持ち込むという卑劣な商売をする輩である。それがまた、緑オーマと呼ばれる3皇子の一人と内通し協力しているのだ。
緑オーマとは、オーマの中でも一番やり方の卑劣な輩である。
人を操り、NWの民同士を戦わせたり、食料に毒を撒いたりなど、ずる賢いというのだろうか。
敵にすると一番面倒くさく、精神的にダメージを与えるタイプなのだろう。
そんな緑オーマとセプテントリオンは協調状態にあり、セプテントリオンの目的は内乱などで資金を儲けたりする事。緑オーマの目的はNWを侵略、NWの民への復讐であろう。
それならば光の国FEGを狙うに東京への侵略が一番良い。状況を見ると、自国は東京にある。
そう、このぼろぼろになっている自国を拠点にしようと侵略されているのだ。
緑オーマは国歌を歌い、援軍を呼んだ。
そこで黒の勢力はNWの民に力を貸すと援軍に名乗り出てきてくれた。
詩歌藩国へ向かった部隊は海に沈んでいる状況で絶技使いが現れ、根源力13万以下は死ぬという酷な技を発動しようとしている。
また地上自国へ向かった部隊へも絶技使いにより根源力30万待機だと13万以下で死ぬという絶技祭りが始まったのだ。
コレに対応すべくアーノマーホや対絶技などなどにより対応され、無事だったと聞いた。
その後どうやって解決に結びついたのかはまだ分からない。
ただ、NWの世界を守りたいというその気持ちが何かを動かしたのであろう。
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私は隣接国に非難していた・・・。ただ何もすることが出来ずに。
でも、私には今できることがある。そう、国の復興作業。
NWの世界を守りたいという強い願いによって守られたこの世界を復興していくために。
1から10では足りないかもしれない。
1から100でも足りないかもしれない。
でも、大切なこの世界がある限り私は自分に出来る限りのことをしていく。
 


作者:結城杏